農的くらしのレッスン・事務局便り

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イギリスは今
去る7月7日、先日農的くらしのレッスン研究科(今年もやってます!)の内輪の集まりで、小田高史さんをお迎えして色々お話してもらいました。小田さんからは主にイギリスでのオルタナティブな生活のあり方や地域社会の試みについてお話頂き、トンネル山でこれから取り組みたいことなども交えながら皆で談笑といった感じでした。ちょっと長いですが、以下。

小田高史さんの話の報告;
7月5日に行った勉強会の報告を簡単にします。
トツゼンのお知らせにもかかわらず事務局関係者含め10人ほどの参加がありました。

1,レッチワース
田園都市(18世紀初頭、工業化の影響で劣悪化する都市の居住環境を見直し「都市と田舎のケッコン」等をテーマに計画された住居・まちづくり)の今。

2,ベディントン
民間ディベロッパーによる「ゼロ灯油エネルギー集合住宅」の事例。テーマは「地球一個分の生活」。現状のイギリスの水準(産業、暮らし)に世界中がなったとすると地球が3個必要になるということに対する新たな見通しづくり。行政も積極的に関わり始めている。イギリスでは歴史的に居住に対する権利意識が高められて来たこととも関係する。

3,ウエールズ;CAT(代替技術センター)
地球の持続可能性に寄与する技術開発を30年前から行っている(民間団体)。
・ミミズ(の出す菌)を利用した堆肥製造プラント「ロケットコンポスタ」。
・交通への提言。ex.カーシェアリング。
・関連企業DULASによる技術開発。ex.ソーラーパネル1枚で稼働する冷蔵庫=電気のない場所でもワクチンの保存が可能になった。/ダムのいらない水力発電、風力発電等自給的エネルギープラント=50年代のテレビや冷蔵庫の出現、工業化により必要電力が大幅にアップ。それまで自給できていたウエールズがイングランドから電気を買うようになった。たとえば農家はじゃんじゃん羊を増やし専業化、野菜は遠くからのものを買う、という暮らしにシフトした。自給的エネルギーの確保はそういうことへの見直し策でもある(現在自給電力120%)。
・CATの創設メンバー、ピーター・ハーパーさん(「中間技術」)の自宅。雨樋の水と尿(糞尿分離便器!)を混ぜ畑に肥料として「配管」している。

4、スラノジン
ウッドチップで地域暖房。50世帯の居住者と小学校・地域の集会施設の暖房を実現している。

5,ノッティンガムシャー;ホッカートン・ハウジング・プロジェクト
約8ヘクタールの土地に5世帯で住む。東西に長い協同住宅。北側は土で覆い南側はガラスで構成。南庭に夏だけ日陰を作る広葉樹。ソーラーパネル。池の効用。ベリー類を5000本植えた。小型風車の利用。羊の飼育。自力建設。レンガはメタンガスで焼いた物を使った。98年から居住。蜂の飼育・年間150キロの蜂蜜を確保。専門家集団(機械技術、美術家、心理カウンセラ、小児科医、鍼灸師、建築家?...)。みんなで仕事(担当がある)をしている。ex.エコビジネス開発のコンサル、ワークショップ主催等。

以上のスライド90分、その後参加者でおしゃべりを少ししました。
画面に登場した事例はイギリスの中でも特異な存在とのことですが、その活動の具体的なところがスゴイと思いました。

農的暮らしというのを私たちは標榜しているわけですが、それを仕事にしていく必要をこのごろ私は感じています。そのためには固有の技術を培って行くということです。相手はモノであり、仕事や街の暮らしに疲れた心身が農で癒されるというようなことよりも(そしてサミットなんぞで何か決めてもらい電気自動車に乗って自然食を買って、ではなく)、具体的に作物や家畜や土や水や電気や空気というものをどうしたら良いのか(自給の根拠や体系)。無論目標の遠くには地球という存在がありますが。たとえば研究科の活動なんぞにはこういう可能性もあるという気がします。
CATの最近の動きは過激化(?)しつつあるとのことです。彼らの主張してきた地球の自然のクリティカル・ポイント(どんな手を打っても復元・再生が困難な臨界点)はこの先50年というものでしたが、どうもかなり前倒しせざるを得ないという認識にもとづき「やさしい」技術では間に合わないことも多い、というのが理由です。
なんか間に合わない、という実感を私も持ちます。私たちは、しなくてはならないことを「今」する必要があると思います。

(報告;永田マ)
| rui | 農的くらしのレッスン・専攻科 | 11:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
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